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2015.10.31
全院協の「2015年度大学院生の研究・生活実態に関するアンケート」は、 6月15日から9月15日ほどまでの三ヶ月間実施し、1051名からの回答をいただきました。ご回答頂いた皆さま、ご協力いただいた大学や院協、学会の皆さまに、この場をお借りして御礼申し上げます。
さて、相変わらず、「大学院生奨学金」とグーグルニュース検索しても、ろくにヒットしない。2014 年 11 月 26 日に朝日新聞に取り上げていただいた、 2014 年度全院協アンケートの記事がすぐにヒットするほどだ。大学院生の実態や生態、おさいふ事情に、世論が疎いことを如実に表しているのだろう。全院協のアンケートでは、大学院生の苦しい実態が寄せられている。そして毎年、「死にたい」「自殺を考える」という声が決まって幾つか寄せられる。一体どんな顔をして、どんな思いをして、その言葉を発しているのだろか。アンケートに回答する側からしたら、私は見ず知らずの他人である。パソコンやアンケート用紙の向こう側にいるかどうかも確かめようのない、どこの馬の骨とも知れぬ人間である。そんな私た ちに、「死にたい」という言葉を漏らすのは、どんな思いがそうさせているのだろうか。そして、そんな大学院生の思いは、実態は、誰にも知られないままなのだろうか。
私は、そんな実態を少しでも変えられたら、と思う。少しでも社会が変わったら、と思う。大学院生はどうしたって政策の中で、そして社会の中で生きている。それを少しでも変えるために、アンケートを集め、分析し、社会へ、政府へ訴えてやろう。私はそう思っている。
2015年度全国大学院生協議会議長 藤村治